もぐら博士 お答えします。

地質関係地震関係防災関係環境関係その他

●地質関係
Q1.21
地中に流れている電流を地電流と言うそうですが、これを測定することで地盤の調査ができると聞きました。どの様なことがわかるのですか?
(お答えします)
 地電流は地盤中に生じた電位の差に従って流れます。
地盤は様々な物質から構成されていますので、その分布に応じて電位差が生じます。
 例えば、金属鉱物が多く含まれていたり、温泉のようにイオンを多く含む流体が流れているような場所では周囲との電位差が大きくなります。
従って、電位を測定し、周囲との電位差が大きな場所を見つけることにより、特に金属鉱床や温泉などの地熱資源に関違した情報を得ることかできます。
関連サイト:東京大学物理探査工学研究室 物理探査とは何だろう?


Q1.22
GPSとは、人工衛星からの信号電波を受信して地球上の位置を求めるシステムと聞きますが、地質調査でも利用していますか?
(お答えします)
 GPSは、地球をまわる高度約2万kmの6つの軌道に打ち上げられた24個の人工衛星を利用して緯度、経度、標高を知ることができる電波測位システムである。
 観測点ではコンピュータを内蔵した受信機て複数の人工衛星までの距離を測定し、内蔵するコンピュータで処理をおこない緯度、経度、標高を求める。
 GPSは主として測量に利用されているが、地質調査の分野では海上調査における位置出し、広範囲にわたる調査地点の位置出しに利用されており、測位精度の向上とともにその利用範囲は広がってくるものと思われる。
関連サイト: 国土地理院 GPSとは


Q1.23
最近、GISと言う言葉を良く聞きますが、その意味と利用方法について教えて下さい。
(お答えします)
 GISとは、下記の英語の頭文字をとったもので、日本では地図情報システム、あるいは地理情報システムと訳されていることが多いようです。
   Geographic Information System
 今、非常に話題になっているキーワードですが、その定義は意外に曖昧で、多くの人により色々な定義が提案されています。
 例えば、建設省では、「GISとは、さまざまな空間データを統合して取り扱うコンピューターシステムで、空間的な検索、解析、表示などの機能を有するもの」(建設省GIS研究会第一次報告書:1996年)としています。一方地理情報システム関係省庁連絡会議では、「GISとは、地理的位置や空間に関する情報を持った、自然、社会、経済等の属性データ(空間データ)を統合的に処理、管理、分析し、その結果を表示するコンピューター情報処理体系」(地理情報システム関係省庁連絡会議中間とりまとめ:1996年)としています。
 その他、いろいろな方が定義を提案されています。これらの定義に共通する部分を抜き出してみると、「GISとは、空間に係わる位置を示すデータとその他のさまざまなデータを有機的に結びつけ、処理・表示するコンピューターシステムである」と言えそうです。
 でも、これだけでは何のことかさっぱり判らないと思います。そのため、GISを狭小なシステムに限定してしまうことを恐れず、以下に具体例を挙げてみます。 身近なところでは、カーナビゲーションシステムもGISの1種と言えます。すなわち、カーナビゲーションシステムとは、時々刻々と変化する運転者の自動車の位置を地図上に示すと同時に、自分の目指す方向に関する情報を運転者に提供するものです。
 また、最近、パソコンの処理能力が飛躍的に増大したことが引き金となり、膨大な地理情報を、個人がパソコンを介して簡単に扱えるようになってきました。そのため、大きな書店には電子地図が並べられ、数年前では考えられないような安い価格で販売されています。また、有名なレストランの位置と情報を電子地図上に属性データとして埋め込んだCD等も販売されています。これらのアイデア商品も全てGIS、あるいはGIS技術利用の結果だと言って良いと思います。
特にマーケティング部門での利用は際だっており、例えば、マクドナルドや都市銀行の出店等、企業の意志決定の際の重要なツールとなっています。
 私たち地質調査業に関連の深い分野で言えば、道路管理者やライフライン管理者が、道路情報や地下埋設物情報の管理に利用しており、既に実用化の域に達し活発に利用されつつあります。
 また、私たちの日常業務への応用の取点からGISを眺めると、地表地質踏査やボーリング調査、各種物理探査等も全て「地図上の各点の地下地質に関する情報を、発注者に提供する」ものだと言えます。その意味で、私達の行ってきた業務はGISそのものに取り込めるものであり、今後、地質調査分野における利用技術の進展が期待されるものです。
関連サイト
国土地理院:地理情報システム(GIS)
地理情報システム学会