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技術ニュース77 土砂災害防止法

(弟子)
土砂災害防止法とは何ですか?
(師匠)
土砂災害の危険性のある地域に、住宅が建てられるのを防ぐ目的で作られた法律だよ。2001年4月から施行された。
(弟子)
土砂災害とは?
(師匠)
急傾斜地の崩壊、土石流、地すべり等だよ。危険な地形に大雨が降ると被害が生じる。日本は平地が少ないので、急峻で危険な土地にもかかわらず人が住んでいる。専門家がみれば危険とわかる地形でも、知らずに住んでいる場合が多い。だから、悲惨な事故があとを絶たない。

急傾斜地の崩壊:傾斜度が30度以上である土地が崩壊する自然現象
 

土石流:山腹が崩壊して生じた土石又は渓流の土石等が水と一体となって流下する自然現象
 

地滑り:土地の一部が地下水等に起因して滑る自然現象又はこれに伴って移動する自然現象
 
(弟子)
専門家は判るのですか?
(師匠)
国が土砂災害防止基本方針を作成しており、これに基づいて実施する。何でもそうだが、やはり経験が重要だね。経験豊富な専門家が見れば、危険箇所を見落とすことは無い。
(弟子)
調査は誰が実施するのですか?
(師匠)
都道府県が基礎調査を実施し、土砂災害のおそれのある区域を指定することになっている。
(弟子)
地区の指定?
(師匠)
土砂災害のおそれのある区域を知事は「土砂災害警戒区域」に指定するのだよ。通称イエローゾーンと言う。この区域に指定すれば、情報伝達、警戒避難体制の整備、警戒避難に関する事項の住民への周知などの措置を講じなければならない。
(弟子)
イエローゾーンですか。
(師匠)
更に、建築物に破壊が生じ、住民に著しい危害が生じるおそれのある区域を「土砂災害特別警戒区域」として指定する。通称レッドゾーンと言う。ここでは、特定の開発行為に対する許可制、建築物の構造規制、移転の勧告、移転者への融資、移転者への資金の確保などを行なわなければならないのだよ。
(弟子)
崖や斜面を背負った住宅は、いたるところにありますから危険性もいたるところにあるのですね。勉強になりました。

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